社会福祉法人浦河べてるの家

べてるの家とは

べてるの家は、1984年に設立された北海道浦河町にある精神障害等をかかえた当事者の地域活動拠点です。べてるの家は、有限会社福祉 ショップべてる、社会福祉法人浦河べてるの家、NPO法人セルフサポートセンター浦河などの活動があり、総体として「べてる」と呼ばれています。

べてるとは、そこで暮らす当事者達にとっては、生活共同体、働く場としての共同体、ケアの共同体という3つの性格を有しており、100名以上のメンバーが地域で暮らしています。多くのメンバーがグループホームや共同住居で暮らしていますが、一人暮らしや家族と住んでいる人もいます。

べてるの家は1987年に「回復者クラブどんぐりの会」の有志メンバー数名が浦河教会の旧会堂を拠点として活動をはじめたのがはじまりです。

当時、長い入院生活を終え退院した佐々木実さん(現在社会福祉法人浦河べてるの家理事長・有限会社福祉ショップべてる社長)の退院祝いを浦河町内の焼肉屋で行いました。

そこで、「これから自分達はこの町で一体どうやって生きていったらいいのだろう」ということを当時の浦河町の精神障がい回復者の仲間と語り合ったことから活動が始まりました。

1983年、浦河日赤病院の精神科を退院した早坂潔さんをはじめとする精神障がいを体験した回 復者数名が、浦河教会の片隅で昆布の袋詰めの下請け作業をはじめ、84年に当時浦河教会の牧師だった宮島利光氏から、「べてるの家」と命名されまし た。現在では、精神障がいばかりではなく、様々な障がいを持った当事者が活動に参加しています。

べてるの家の歩みは、様々な悪条件を好条件とし活かしてきた歴史から生まれたものです。

社会的な支援体制の乏しさや地域経済の弱体化が、精神障がいを抱え ながら生きようとする当事者自身の生きづらさと重なり合ったとき、「地域のために、日高昆布を全国に売ろう」という起業の動機につながりました。

全国の有志から応援をもらって、93年に有限会社が設立されました。地域のスーパーの清掃や病院の給食の食器洗浄などの請負や介護用品の販売など、浦河町を中心に多岐に渡る事業を展開しています。

■ 住所・連絡先
〒057-0024 北海道浦河群浦河町築地3-5-21
tel/fax. 0146-22-5774

■ 代表者
佐々木実

■ 事業内容
福祉用具販売、リース事業など

有限会社の総会で、第1回「幻覚&妄想大会」が開催されました。

その後、「べてるまつり」(毎年夏頃開催)の恒例企画として現在まで続いています。

「自分自身で、ともに」、自分の苦労の起こり方や自分の助け方などを「研究」していく「当事者研究」の活動が01年頃にはじまりました。

最初は数名の「研究」からはじまった「当事者研究」ですが、現在では国内外にネットワークが広がりつつあります。

○ 当事者研究ネットワーク

精神科病床の削減と地域移行の流れの中で、当事者が理事長となる初の社会福祉法人が2002年に発足しました。この時から、当事者が専門職を雇用して、ともに地域の福祉をデザインしていくというチャレンジがはじまりました。

■ 住所・連絡先
〒057-0024 北海道浦河群浦河町築地3-5-21
tel. 0146-22-5612/fax.0146-22-4707

■ 代表者
佐々木実

社会福祉法人 浦河べてるの家の事業概要

□ べてる就労サポートセンター


● ベテスダ(就労継続支援B型、生活介護)

・日高昆布商品製造、通信販売

・カフェぶらぶら、店頭販売

●ノア(就労継続支援B型)

・製麺

・環境清掃(ゴミ回収、清掃)、リサイクル
・農作業

・パーソナルアシスト

●ミナ(生活介護)

・オリエンテーション 、創作活動

□ べてる生活サポートセンター


・一体型共同生活援助(グループホーム)


・一体型共同生活介護(ケアホーム)
 べてる、フラワーハイツ、潮見ハイツ、ぴあ など

□ 共同住居
おざき荘、レインボー、リカハウス、みかん など

□ 訪問看護ステーション マーラ